自分を正当化することが常態化している労働者は実際少なくありません。しかし、ミスを未来に活かすことを目的とするならば、自分を正当化することではなく、事柄を正当に検証し、ミスの原因を確認し次回への対策につなげることが必要です。このことは、おそらく、自分を正当化する労働者も理解しています。
では、なぜ自分を正当化するのでしょうか?
その原因には組織的要因と個人的要因があります。組織的要因としては、ミスや失敗を容認できない企業体質が考えられます。このような体質の企業の中では、失敗を正当化することが、生き残りの手段としては有効です。それどころか、成功することよりもミスをしないことが優先され、いわゆる攻めの戦略の中心となり指揮をとることができない社員となってしまいます。その結果、攻めの戦略は社長が一人(もしくは一部の幹部社員)で考え指揮を行わなくてはならないようになります。それでいいと考えればそれはそれでいいと思いますが、もし、将来に不安を感じるのであれば、ミスが次の糧となるような企業体質作りが必要になります。もう一歩踏み込めば、成功した事例であっても、偶然で成功した部分はないか、ミスがなかったか、検証を行うとさらに前向きな組織へと向かうことができるでしょう。
個人的な要因の場合は、個人の行動特性がかかわることが多く、時間をかけて粘り強く説明し、他のスキルに優れている人材であればカウンセリングによる自己の気付きを促すことも必要になります。
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