経営方針、経営指針と人生目標

 経営方針を定め、企業運営にいかそうとしている企業はたくさんあります。企業イメージとしての経営方針であれば定めて公表するだけである程度の効果はあります。一方で経営方針が従業員の労働意欲に良い影響を与えているかは、それぞれの組織により様々だと思います。

 私がサラリーマンでお世話になった会社にも経営理念はありました。そして朝礼で毎日唱和していました。言葉は今でも覚えていますが、それが日ごろの業務に繁栄されていたかというと、恥ずかしながら反映されていませんでした。なぜだろうと考えてみると、自分の人生目標とリンクさせてなかったからではないだろうかと思うようになりました。

 従業員は入社当時、自分のために労働することを選択しているはずです。しかし時間がたつにつれその意識は薄れ、指示により行動を制限されているうちに、組織に奉仕しているという意識が色濃くなり、その従業員は組織に対する不満が大きくなります。労働の目標が組織に奉仕することという意識になると、おのずとモチベーションが上がらず、よい成果は期待できなくなります。

 この状況を改善するためには従業員が自分のために労働することを選択したことを再認識してもらう必要があります。まずは従業員に人生目標について考えてもらいます。人生目標が浮かばない従業員には「よりよい人生にする」という最も抽象的な目標にしてもらえばいいと思います。その人生目標をチャンクダウン(具体化)し、より具体的な目標とした上で、経営方針や経営指針にチャンクアップ出来ることを認識できると、従業員は自分のために労働していることを再認識することができ、モチベーションアップにつながります。

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まなびコーディネーター・社会保険労務士 田中 徹