「自律して行動した先にメリットを感じる」その②

 自律した社員がそだつ要素は「自律した行動をとれる枠が用意されていること」と「自律して行動した先にメリットを感じていること」です。今回は、そのうちの一つ「自律して行動した先にメリットを感じていること」について、前回は、まず会社がメリットを感じることについて書きました。

 その②では、本人が感じるメリットについて分析してみました。

 

メリットと想い 

 本人のメリットは、その人の「想い」が達成されることといっても過言ではありません。「想い」には自分が主体のものと、自分以外が主体のもの(社会はこうあってほしいなど)があります。今回は自分以外が主体の「想い」は除外します。

 自分が主体の想いにも内向きのものと外向きのものがあります。内向きとは自己実現(いい暮らしできる・力をつける・認められる等)で、外向きとは他者貢献(会社、お客様、地域等の役に立つ、喜んでもらう等)です。成果を上げるためには、内向きと外向きどちらも重要な要素となります。

 

初めのうちは、自己実現へのメリットを中心に! 

 理由の一つは、行動することを重視するためです。

 初めて自律した行動をして、結果が大幅に改善できるでしょうか?あまり期待できないですよね。成果は下がることも多いのが現状です。

 では最初に行動を起こすときは何がメリットなのでしょうか?「自分らしく行動した爽快感?」「自分の考えで動けた充実感?」「経験を糧として成長できる期待感?」といったところでしょう。

 まったく会社にメリットがないですね!これを理由にやらない会社も多いですが、自律した行動をとれる社員を育てたいのであれば通らないといけない道です。本人だって自分の意思で動いた行動が増えたわけで、良い結果を期待していたに違いありません。会社への貢献を意識しすぎると、自律した行動自体ができなくなる可能性もあります。

 理由の二つ目は、本人がメリットと感じるためです。

 人は精神的な成長に伴い、他者貢献への想いを大きくしていきます。他者貢献への想いが大きくない時に他者貢献を大きく取り上げても、本人は感じるメリットが少ないという結果になります。そういう時は、本人の成長に合わせ段階的に他者貢献を増やしていくことが求められます。

 

成果が出たら、他者貢献にスポットを当てる! 

 成果が出たら、他者貢献できていることをフィードバックしましょう!たとえ、まだ他者貢献への想いが大きくなくても、本人は大きな喜びを得ることができ、精神的な成長も促すことができます。 

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